誇りをもってモノを作っているだろうか?モノ作りを楽しめているだろうか?
近年、そんな思いに駆られることがあります。創造のないモノ作り・・・・・
「手仕事を楽しむ」
私たちは、1963年の創業以来、5,000万本のネクタイ・リボンを作り続けてきました。
私たちが作ったものは、ビジネスマンの仕事着として毎朝結ばれ、学生に制服として身に着けられ、百貨店などで贈り物として購入され、ときには結婚式のような特別な場を華やかにするなど、
様々な形で皆様の身の回りで使われてきました。
私たちは日々技術を新たにし、その一つひとつに心を込めて、ものづくりを続けてきました。
私たちを含め、国内の縫製をなりわいとする企業は転換点を迎えています。
クールビズ、服装のカジュアル化、加工賃の安価な海外への生産シフト
後継者不足による技術の途絶。
ただ、私たちは今後もものづくりを続けていきたいと思っています。
地道で堅実な仕事が技術を支え、前進させ、結果を生み、
人様の役に立つということが、まさに私たちの理想の人生そのものだからです。
「ものだけにとらわれない、新しいものづくりの価値を提供する」
戦後に創業した私たちの創業期のミッションは、自覚的だったかどうかはともかく
当時まだあまり一般的でなかったネクタイの縫製加工を通じて、
日本の国際化や経済成長に貢献することでした。
欧米に追いつけ追い越せという社会の雰囲気が
洋装のビジネスファッション、ネクタイを大量に作ることを求めていました。
その後、女性の社会進出が増えるとともに、
リボンなどの女性向けのネックウェアの需要が増えてきました。
この頃にはネクタイも十分に浸透していたため
官公庁や企業のユニフォームや制服用のネクタイやリボン等
さらに幅広くものを作ることを求められるようになりました。
ただ、経済が成熟することで、ものがあるのが当たり前になり
これまでのミッションの意義は段々と薄れ始めています。
また、海外での生産体制が整いはじめたことで、同じ品質でもっと安く作ることが可能になったため
単にものを作ることだけでは社会に対し貢献することが難しくなってきています。
今後はものを作ることを基礎としつつも、ものだけにとらわれず
その生産方法や提供方法、提案方法などを含めた形で
お客様や社会に対し、新しいものづくりの価値を提供していきます。